和田アキ子ベスト・ヒット

歌手であり、最近ではバラエティ番組のコメンテーターとしてもお馴染みの和田アキ子さんですが、6月28日、TBS系番組「サワコの朝」にて、自身の引退時期に触れる発言があったようです。

内容としては、そもそも現在の「ご意見番」と呼ばれるポジションは気に入っておらず、和田アキ子さんは身長も高く、迫力があることから、本人的にはオブラートに包んだ発言内容であっても、他の毒舌コメンテーターよりも注目され勝ちである事を理解していながらも、やはり複雑な心境のようです。

また、引退時期については今のところ考えておらず、もしも引退するのであれば、それは「歌手」として自信を失った時だと言及しました。

和田アキ子さんは今でこそ辛口コメンテーターとしての地位を築き上げていますが、そもそもはR&B歌手として一世を風靡した経歴があります。

歌唱力を問われると、対外的な評価としては決して高いわけではありません。歌もよく聴いてみるとしょっちゅう音を外していますし、高音域が苦手なのか、本番のCMですら、実は音階が合っていないと言う点もあったりするのですが、和田アキ子さんの最大の評価点は歌唱力ではなく、「日本にR&B(リズム&ブルース)と言う文化を取り入れた歌手」として、最大の功労者の一人とも言われているところです。

当時は浪曲であったり、演歌など、いわゆる歌謡曲が全盛だった事もあり、和田アキ子さんの歌と言うのは言わば「海外輸入品」のようなもので、それを日本語でアレンジして歌い上げると言うのは非常に珍しいものでした。

まだロックミュージックですら市民権を持たず「不良の音楽」と言われ、洋楽と言えばビートルズと言った時代ですから、そんな日本の音楽シーンに、また違うジャンルの曲を歌う歌手が現れると言うこと自体が異例だったのです。

今では宇多田ヒカルさんを筆頭に、R&B系の歌を歌う歌手が多くいますが、その最初は和田アキ子さんによるものだったとも言われています。

そういった経緯もあるからか、和田アキ子さんは「歌手である」ことにこだわりをもっており、今でも紅白歌合戦には勢力的に出場しており、音楽活動も続けています。

もともとお酒に関する伝説が多かったり、その迫力から言葉に説得力を持ちやすい事からコメンテーターとしての出番も多いですが、やはり彼女は歌手なのでしょう。コメンテーターである自身は仕事として割り切りながらも、ご意見番扱いと言うのはいい気がしないということなのです。

確かに、毒舌と言う意味であれば有吉弘行氏やマツコデラックスさんの方が圧倒的に毒が強いですし、攻撃的な口調であれば坂上忍氏やヒロミ氏の方が強かったりもします。

和田アキ子さんの不幸は、その体格と、歌で培われた通りやすい声、そして長らく芸能界の第一線に居続けたゆえに、多大なる影響力を持ってしまった事なのかもしれません。

また、彼女の弁については賛否両論も多く、否定派が多いのも関わらず、ガラが悪いなど言っておきながら意見だけは聞くと言うのも都合の良い話ではないか?と言う疑問もお持ちなようで、歌手であろうとすることと、コメンテーターとしての地位を築き上げてしまった事のジレンマについてはなかなかに悩みの種のようですね。

しかしまだ、歌についてはチャレンジしたい事も多く、それが無くならない以上は引退も考えられないとの事ですので、まだしばらくはどちらの活躍も多くで見られそうです。